今の政治を見ていると、明らかに国民の選択肢が奪われていると思う。これは今の政府が良くないという一般的によくある「安部バッシング」ではなくである。
政治の大きな考え方は2つの方向があり、政府や公共団体が国民に対して手厚い保護を行いその代わりに税金は高くなる、いわゆる「大きな政府」と、政府は個人になるべき干渉を避けその代わりに税金が安くなる「小さい政府」である。左右の分け方でいうと、前者が「右」、後者が「左」よりという。右に傾いていくと共産主義になり、左に傾いていくと自由主義的資本主義になる。
今の日本の政治を見ていると、自民党、民主党が不完全ながらも二大政党を形成し、選挙ではマニュフェストベースで「どちらかを選んでください」という流れになる。冒頭で「選択肢を奪われている」と書いたが、何が奪われているのか?それは国民が「右」よりの政治を選ぶことができないのである。最大の問題は、二大政党のどちらもが明らかに「左」よりで、「右」の政策を推す政党はない。結果として、争われる政策は「左」よりの政治の方法論だけになってしまっている。
「格差社会」といわれて久しい。戦前に比べると本当に格差があるかといわれると、なかなか難しいが、20年前よりは格差は広がっているように思える。何故広がったかと考えると、政権与党である自民党は「左」よりの政治を続けており(これが悪政というわけではない)、国民への政府の干渉は基本的には減ってきているため、一人の人生において個人の責任による要素が増えて、結果、個人の能力・機会・結果の差により格差が広がってきているのであろう。
で、国民が「政府が小さくなりすぎているな。。。」と感じても、実際に感じている人も多いだろう。これを元に戻す術、つまり選挙において「右」よりの政党を選び「大きな政府」に戻すという選択肢が今のところない。考えてみると、二大政党を掲げている国、アメリカ、イギリス、どちらも「右」「左」政党の選択肢がある。これは行きすぎた政策にブレーキをかけるという意味では当たり前なことではあるが、日本の二大政党にはブレーキがない。やはり日本の民主主義は未成熟なんだろうか。あまり語られていないと思うが、10年、20年のスパンで考えていくと、非常に怖い話だと思う。
新規の政党に期待するしかないのか?こんなことを考えていると、参議院選も行きたくなくなるな。。。。
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